3つのキーワード「被災地」「歌枕」「陸奥」

なかば

2014年03月27日 21:48

原発を迂回した後、福島県新地町から、名取市→仙台市→松島→石巻→三陸自動車道と、ルートを辿る途中で寄れそうな歌枕が分かってきた。しかも芭蕉が寄ったところとなると、

宮城野、末の松原、塩竈、松島

であり、宮城野は青葉城から近そうだし、松島はいわゆる「日本三景の松島」だから、この4か所なら訪れることができそうだ。最初は「ふたつでじゅうぶんですよ」だったのだが、「No,four.Two,two,four!」となった次第。

 参考文献は、奥の細道ガイド(福島、宮城に限定)と歌枕辞典なので読書というほどでもない。しばしば目を通していたら、場所(車ルート)、奥の細道の該当箇所、和歌がなんとなく頭に入るだろう。あとは、石巻市立大川小学校と名取市閖上地区のルポ(池上正樹他「あのとき、大川小学校で何が起きたのか」、同「 石巻市立大川小学校「事故検証委員会」を検証する」、NHKスペシャル取材班「巨大津波――その時ひとはどう動いたか」 )、松岡正剛「千夜千冊 番外録 3・11を読む」のうち「第5章 陸奥と東北を念う」を経て、中原清一郎「『未だ王化に染はず」までをカバーする陸奥(みちのく)について、都合5冊の読書を進めればよい。

 「被災地」「歌枕」「陸奥」この3つのキーワードをどう関連・位置付けて行くのか?これが出発までの大きな課題であり、読書はその前準備である。

 娘たちには「ボランティア体験をしたところや、安全なところまで原発の近くを通過、以前話をしたことのある閖上地区と大川小学校について行ってみる。俳句の関係で歌枕も寄れたら寄ってみる。新学期で忙しいだろうから、事前準備は不要。前知識よりも、3年前の災害ボランティアの時の状況や印象を思い出し、目の前の光景で感じたことを大切にしてくれ。無理に言葉にしなくてもよい。」と伝える。

 家内には、「僕たちが行ったことのある仙台や松島に、二人を連れて行ってあげようか?1泊で大丈夫。その途中、娘たちがボラティア体験したところを通過して、あと被害が大きかったところを1、2箇所見てみたい。4人で車中泊はきついからどこか安いホテルを使おう。食事は、仙台なら大きなショッピングモールがあると思うよ」という言い方をする。

 娘たちに伝えるような準備と構想については言わない。「なんかややこしそうだから、一人で行って来れば?」と言われるのがオチ。色々とみな忙しいので、本当に一人旅になる可能性も低くない。

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